経済産業省の「将来の介護受給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会報告書(PDF)」によると、2035年には介護職員が68万人不足することが予測されているのが日本の現状です。少子高齢化の進展に伴い、生産年齢人口の減少により、各産業で今後深刻な労働力不足を招く可能性があることはかねてから指摘されており、中でも高齢化による需要の急増が見込まれる介護サービス分野においてはその懸念が顕著です。

同報告書をとりまとめた経済産業省では、将来にわたり必要な介護サービスを確保していくための施策として、以下を総合的に進めていくことが必要だとして、提言しています。

  • 介護機器・IT等を活用した介護サービスの質・生産性の向上
  • 地域ごとの介護需要の密度や介護従事者数に即した介護サービス提供体制の構築
  • 高齢者を支える機能の構築

今回のエントリでは、この提言の最初の部分である「介護機器・IT等を活用した介護サービスの質・生産性の向上」にフォーカスして、介護業界や介護サービス分野において、いかにしてオンラインコミュニケーションやオンライン接客の技術とツールを活用していけるのか、様々なアングルから見ていきたいと思います!

介護業界におけるオンライン接客のニーズ

一見オンライン接客の出番などないように思える介護業界ですが、果たしてオンライン化やDXのニーズ、そして課題はあるのでしょうか?一つの大きな要因として挙げられるのはやはり新型コロナウイルス感染拡大によるコロナ禍という状況でしょう。介護業界に限らず、ありとあらゆる産業や業種、業界に計り知れない影響を与えてきているコロナ禍。人が集まるところに必ず感染の危険性が生じるこの新しいウイルスの前に、人々はこれまでに主なコミュニケーションとして、そしてビジネスに限らず人間関係構築の大きなメソッドの一つとして営んできた、対面コミュニケーションを封印せざるを得なくなってきました。そもそも人が集まり密になる事自体が避けられる状況になってきたため、人々の生活様式自体に大きな変化が生じたわけです。

外に出られない。密になる空間を避けないと、ウイルス感染の危険性から身を守れない。

そうなると、これまで対面によるコミュニケーションベースでビジネスが行われてきた業種や業界は、従来のやり方を変えない限り、消費者やお客様に今まで通りの対応をすることは不可能です。そのうちの一つが、やはり介護業界・介護サービス分野です。

  • 従来のサービスを継続させないといけない
  • 対面での打ち合わせ(家族などと)が制限されている
  • 人材不足のため、効率よく動いてサービスを回さないといけない
  • いろいろと古いシステム(紙など)が残っていて非効率的

介護サービスの分野においては、他の業界では進んでいるデジタル化なども事業者によりまちまちです。手書きの記録がメインであったり、書類の提出先が自治体であることも多いため、紙ベースの書面のやり取りが求められていたりします。手書きメモをPCにもう一度打ち込むような二度手間業務も多く、効率的であるとはさすがに言えない状況です。また、事業所内部のシステムと保険関係のシステムが別のため、別端末や画面を見比べながら業務を行うということも珍しくありません。

コミュニケーション面では、感染拡大を防ぐため、家族や関係者の来所は著しく制限されています。電話だけのコミュニケーションになりがちなため、顔を見て話すことができなかったり、必要書類の記入や提出の相談があっても口で説明するのが非常に難しかったり、そんな状況も多々発生。スタッフ間で利用者の情報を共有するとき、家族と利用者の面会や情報共有・提供をするとき、スタッフの研修など、そういったあらゆるコミュニケーションの場において、時代に合った工夫と臨機応変さが求められてきています。

介護業界にDXはすでに浸透?

実際、すでにITやDXなどを取り入れている事業所もあり、介護業界におけるデジタル化・オンライン化はもはや珍しいものではありません。

トライトグループが実施した「介護事業所におけるDX実態調査」によると、回答者の約半数(45.2%)がコロナ禍でDXに取り組んでいます。

主なトップスリーDX導入エリアとして、介護記録業務、介護報酬請求業務、身体介護業務が挙げられています。

主に導入されているツールを見てみると、以下のような結果となっています。

上から順に、介護記録ツール、介護請求ツール、そしてコミュニケーションツールです。調査に依ると、介護記録ツールとして、利用者の情報や、利用者へ提供した介護サービスの記録データのオンライン管理など、介護請求ツールとして、介護報酬請求業務の効率化・レセプト管理など、そしてオンラインコミュニケーションツールとして、オンライン上での従業員同士による意思疎通や情報共有、コミュニケーション内容のオンライン管理など、となっています。

三番目に入っているコミュニケーションツールはまさに当ブログでも注目している部分です。

スタッフ間コミュニケーションと家族と利用者の面会コミュニケーションに大きく別れますが、いずれも画面を共有したり当事者同士で同じ資料を確認しながら申し送りや連絡事項を共有することができるツールが望まれます。

介護業界におけるオンラインコミュニケーションの課題

現場が抱えている課題として、どんなものが挙げられるでしょうか?

  • 知識・ノウハウがない(PC苦手・デジタル苦手・入居者も高齢者だし使ってないし)
  • 費用対効果が低い・わかりにくい(難しそうだし、あまり考えたくない)
  • LINE/Zoomだと書類などのやり取りで個人情報を含むものの場合に漏洩が心配、セキュリティが不十分だと導入できない(このご時世、個人情報が漏れようもんならどうなるかわかったもんじゃない)
  • コスト・人材育成の手間がボトルネック(そんなことに掛けられる時間はない、人も少ない)

こういったお悩みが聞こえてきそうです。

現在、市場には様々なオンラインコミュニケーションツールやオンライン接客ツールが溢れています。そういったツールならどれでも「介護の現場に合った」ソリューションとして機能するわけではありません。大切なのは、ツールを導入する目的をはっきりさせること(なぜツールを導入したいのか?)、そしてツールを導入したあとのサポートです。

例えば、上記のお悩みの中で、以下に対するソリューションは、ツールの導入ではありません。

  • 知識・ノウハウがない
  • コスト・人材育成の手間がボトルネック

これらには、事業者のニーズと課題に寄り添い、的確なサポートを受けられるベンダーの選定が何より大切です。

  • LINE/Zoomだと書類などのやり取りで個人情報を含むものの場合に漏洩が心配、セキュリティが不十分だと導入できない

ここには、セキュリティ面での要求事項をクリアできるだけでなく、自社や事業所で運用しているシステムに柔軟に入れ込めるツールが必要となってきます。したがって、そういったツールを提供し、必要に応じて開発も視野に入れてくれて、ユーザーの課題に寄り添ったサポートが受けられるベンダーの選択はやはり必要不可欠であることがわかります。

オンラインコミュニケーションツールを導入することにより、非常に大きなメリットを受けることができます。業務効率の向上のみならず、サービス品質の向上、カスタマー(入居者+その家族)・エクスペリエンスと満足度の向上、それにともなって業界内での地位向上、コミュニケーションの改善・働き方の改善によるスタッフの離職率低下、本部・事業所間のコミュニケーション向上により本来フォーカスすべき業務に集中できるようになるなど、ポストコロナにおいても重要となってくる様々なポジティブな要因を作り出すことができます。

CBA Live Assist を介護業界におけるオンライン接客ツールとして導入する

コロナ禍でニーズが倍増した、オンラインコミュニケーション。入居者さんとその家族に寄り添って、一歩進んだ介護サービスをオンライン接客を通じて提供するという時代はすでに来ています。介護サービス分野におけるオンライン接客ツールを通じた新しいコミュニケーションという新たなチャネルを実装するのであれば、事業所スタッフ・利用者双方にとって使いやすいツールの導入が実際的です。

CBAが提供するCBA Live Assistは、SDKベースのオンライン接客・オンラインコミュニケーションツールとして大変有用でおすすめできます。CBA Live Assistの強みは、「SDKを通じた柔軟でセキュアなシステム連携」という点。特にSDKによる最適化されたシステムの構築・連携が可能なので、既存システムとの柔軟な連動を実現できます。つまり、CBA Live AssistのSDKを利用することにより、簡単に自社アプリ(iOS/Android/Web)、自社ECサイト、PBXに連携させる形で、ビデオ通話やコブラウズ、ドキュメントプッシュ、アノテーションやフォーム入力支援といった、Live Assistのコミュニケーション機能を組み込むことができます。SDK提供のため、柔軟でセキュアな実装が可能です。

CBA Live Assistの導入にご興味をお持ちでしたら、いつでも弊社までお声がけください。