様々な影響を社会の各方面へ及ぼしてきたコロナ禍。金融業界も例外ではなく、大きな影響が押し寄せています。

その一つが、投資・住宅ローンの相談など、これまで対面接客が常識だった業務です。

今回のエントリでは、ポストコロナのニューノーマル時代で標準となり得るオンライン接客が、どのように金融業界にも落とし込めるのか、そしてすでに標準となっているオンライン接客の金融業界における事例を見ていければと思います。

対面営業とオンライン非対面営業=デジタルツインという流れ

コロナ禍で最優先課題だったのが感染対策です。感染拡大阻止のため、3密回避が謳われ、多数の組織が非接触・非対面の接客へ切り替えていきました。また外出自粛や休業要請により、人々の生活、そして趣向や動向も大きく変化していきました。政府によるデジタルインフラ整備、セキュリティ重視、紙幣や硬貨を通じた感染リスクの警戒によるキャッシュレス化への後押しなど、つい2,3年ほど前には想像もつかなかったくらい、社会は大きく様変わりしています。

そういった背景において、技術の進展と消費者の意識に変化が生じ、大手銀行窓口への来店客数は減少化傾向となっていることがわかっています。それにプラスして、契約の電子化、ハンコレス化なども、そういった傾向を後押しする要因と言えるかもしれません。

そうした非対面接客が拡大していく一方で、店舗来客数が減らないという事例も。

したがってニューノーマル時代において金融機関に求められるのは、対面サービスと非対面サービスを両立させること、顧客接点のチャネルを増やすこと。そうした顧客の需要に沿ったサービスやサポートの提供が課題となってきます。

この変化にどう向き合うか。

有力なオプションとしてあげられるのが、やはりオンライン接客・対応という顧客との接点を充実化させることでしょう。デジタル化という追い風を受け、業務のあり方を見直し、デジタル化をベースとした業務および顧客体験を向上させることが、ポストコロナにおける新しい金融ビジネスのあり方となるのではないでしょうか。

金融業界に限らないことですが、リアル店舗(支店)のあり方も大きく変化しています。店舗へ脚を運ぶという常識自体がコロナ禍で覆され、顧客は家に居ながらにしてさまざまなサービスをオンラインで受けられるようになってきています。そういった「意識の変化」に寄り添うため、ドライになりがちなオンラインサービスを対面接客以上のものに仕立て、これまでとほぼ変わらないサービスやサポートを提供しなければ、顧客ロイヤリティを確保して維持することはできない世の中となっています。リアルでもデジタルでも変わらない、同じレベルの顧客体験を提供するという、デジタルツインへの対応が必須でしょう。

「接客のオンライン化」は、その第一歩とも言えるステップであり、大きな可能性を秘めています。

オンライン接客を通じたCX向上

大手銀行・証券会社の中には、資産運用や相続、住宅ローン、投資などの相談業務を、ビデオ会議ツールを利用したサービスとして展開しているところがあります。利用者はパソコンやタブレット、スマートフォンなどで、担当者と画面越しに会話します。担当者は画面共有(コブラウズ)機能を利用することで、利用者の画面を共有し、画面上に描画することで、利用者による契約書や各種フォームの入力をアシストすることもできます。

 

事例

ソニー銀行

オンラインで住宅ローンと資産運用に関するお客様相談サービスを展開しているソニー銀行。お客様は店舗に行く必要がなく、対面相談と同じ専任アドバイザーに相談できます。

東京スター銀行

東京スター銀行のオンライン相談サービスは、担当オペレータのPCと同じ画面を利用者側のPC画面に表示させ、電話による音声通話で相談できるサービス。電話では伝わりきらない情報も画面共有でスムーズに説明してもらえます。

海外事例では、担当者と繋がることのできるオンライン接客ツールをATMに導入し、お客様向けビデオサポート窓口を提供することで、お客様の利便性と満足度の向上に寄与しているケースもあります。金融機関に付随したコールセンターやヘルプデスクにビデオサポートツールを導入することで、顧客満足度の向上を達成しているケースも見逃せません。

オンライン接客化にまつわる課題

とはいえ、オンライン接客には乗り越えなければならないハードルがあるのも事実。

例えば…

  • ご高齢のお客様には難しいのでは?
  • オンライン接客ツールはセキュリティ面で不安が…
  • アプリやらソフトやらのダウンロード、インストールでお客様から敬遠されるのでは?
  • 自社で使っているシステムと連携できないと使えない…
  • クラウドサービスは無理…
  • クラウドAPIでシステム連携できるということだったのに、蓋を開けたらダメだった…

こうした課題を首尾良くクリアできるツールの選定がカギとなってくるでしょう。

CBA Live Assistで構築するオンライン接客システム

CBAが提供するCBA Live Assistは、金融機関におけるオンライン接客ツールとして大変有用でおすすめできます。CBA Live Assistの強みは、「チャット・音声通話・ビデオ通話、コブラウジング(画面共有)をブラウザ上で手軽に開始できること」、そしてSDKを通じて自社システムと連携可能」という点。特にSDKによる最適化されたシステムの構築が可能なので、AVAYAやGENESYSのソリューションを使用したコールセンターとの連携にも、柔軟に対応できます。

 

CBA Live Assistの導入にご興味をお持ちでしたら、いつでも弊社までお声がけください。